-ヤフー、純利益18%増-
ヤフーが25日発表した2010年10月~12月期決算は連結純利益が前年同期比18%増の247億円となり、3四半期ぶりに過去最高を更新した。主力のネット広告が2けた成長を続けたうえ、金融危機後に落ち込んだ不動産や求人の情報掲載も回復した。11年3月期通期の売上高、利益はともに14年連続で過去最高を更新する見通しだ。
10月~12月期の売上高は750億円と前年同期に比べ6%増え、10年1~3月期(732億円)を抜いて最高となった。けん引役は主力のネット広告だ。広告の売上高は400億円程度と13%増えた。ネット広告は08年の金融危機の後、減少に転じたが、10年1~3月期以降は2けた成長ペースに戻った。
年末年始にかけて旅行関連や通販の広告出稿が増加したほか、ネット関連企業や金融の広告需要が伸びている。まだ規模は小さいが、「スマートフォン(高機能携帯電話)経由の売上高が急成長している」(井上雅博社長)という。
経常利益は14%増413億円だった。事業別では、広告が主体の「メディア事業」が155億円と26%の増益。ショッピングやオークション、ゲームなどのコンテンツビジネスを含む「コンシューマ事業」も1%増の181億円と順調だった。
11年3月期通期では売上高が前期比4%増の2920億円前後、純利益は920億円程度と1割伸びそう。配当は前期の年288円から313~319円に増やす。
ソフトバンクとヤフーは25日、06年の携帯電話事業買収の際にソフトバンクの子会社BBモバイルがヤフーに対して発行した優先株と新株予約権を、ソフトバンクが買い取ると発表した。買取額は1200億円。28日付で売買を実行し、ソフトバンクが実際に代金を支払うのは13年3月末となる見通しだ。両者の業績に影響はない。